元引きこもり名大生の雑記帳

雑記と一人旅の記録がメインです。

南インド料理フルコースを友人たちに振る舞った記録

こんにちは、パッパギーです。
先日、友人を集めて南インド料理を振る舞う会(別名わたしの自己満を押し付ける会)を開きました。

けっこう本気を出して頑張ったので、2日間に渡った激闘の記録を残しておきたいと思います。

コンセプト

今回来てくれた友人はカレーマニアというわけではないので、コンセプトは「南インド料理入門フルコース」です。まずは南インド料理特有のマスタードシードやココナッツミルクの香りに慣れてもらいつつ、日本人ウケする北インド料理の定番メニューも混ぜることで、南インド料理を好きになってもらおう、というのがテーマです。
また、集まる友人は全員成人男性ということで、ノンベジで肉肉しくボリュームがあるもので構成しました。
 
 

当初のメニュー案

以上を踏まえたメニュー案がこちら。
  • バスマティライス(インドの香り米)
  • フィッシュカレー(タマリンドベース)
  • ダールカレー(緑豆のカレー)
  • チキン65(鶏のから揚げのスパイスソース和え)
  • 何かしらのアチャール(スパイスまみれの野菜のオイル漬け)
  • チュンバル(スパイスまみれのきゅうりのサラダ)
 
フィッシュカレーはタマリンドベースでさっぱり系、ダールカレーはねっとり系。この2つをメインにして、下3つの副菜でバランスを取りつつインスタ映えを狙う魂胆でした。
まあ、この計画はなかったことになるのですが。
 
 

買い出しでのハプニング

上の計画をもとに、会の前日に買い出しに行ったのですが、ここでハプニングが発生しました。
スーパーに入り野菜コーナーでアチャールやカチュンバルに使う野菜類を調達したのち、フィッシュカレーに使うアジを見に行こうと鮮魚コーナーに入った瞬間、それに一目惚れしてしまいました。

1尾まるまるの金目鯛。しかも半額で490円。その割には鮮度がいいし。買うしかないでしょこんなの。
ということで、衝動買いしてしまいました。金目鯛なんて高級魚、買ったことも食べたこともなかったのですが、真っ先に思い浮かんだ特徴はダシがよく出ることです。鯛めしはその最たる例でしょう。せっかくの上等なダシをタマリンドの酸味に合わせるなんてもったいない…!これはメニューを1から練り直すしかないでしょう。
 
 

実際のメニュー

一目惚れした金目鯛のせいでメニューを再構成するハメになったのですが、改定後のメニューがこちら。わたしにしては珍しく、盛り付けた図をあらかじめイメージしておきました。

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  • 金目鯛のビリヤニ(インド風炊き込みご飯)
  • ケララチキンカレー(ココナッツミルク入り)
  • ダールカレー(緑豆のカレー)
  • チキン65(鶏のから揚げのスパイスソース和え)
  • ゴーヤのアチャール(スパイスまみれのゴーヤのオイル漬け)
  • チュンバル(スパイスまみれのきゅうりのサラダ)
(太字が変更点)
 
当初のメニューとの変更点を説明しましょう。フィッシュカレーは金目鯛のダシを最大限活かすべく、バスマティライスをビリヤニにすることにしました。こうすれば鯛めしのように米に旨味が染み込んでいい感じになるはず(語彙力の喪失)。
カレーが一種類になってしまったので、最近作って美味しかったケララチキンカレーを追加することにしました。

実はチキン65と鶏肉がバッティングしていますが、気にしたらいけません。わたしが美味しいと思ったものを作るのです。
それでも結果的には、タマリンドの酸味よりもココナッツミルクをいれるケララチキンの方が、初心者に優しく食べやすいはずで、実際友人達が食べた反応を見ていると、なかなか好評だったようです。
 
 

「金目鯛のビリヤニ」という困難

買い出しを終えメニューも確定し、あとは実際に調理するだけです。余裕を持って当日に望むべく、全6品のうち3品のケララチキンカレー、ダールカレー、ゴーヤのアチャールは、前日のうちに作ってしまい、当日はビリヤニに集中することにしました。

というのも、レシピが手に入らない金目鯛は完全初見という2つの懸念があったからです。
レシピについては当たり前といっちゃ当たり前で、金目鯛のビリヤニなんてインドでは作られていないからです。それなのに金目鯛をビリヤニにしようと考える酔狂な人間なんてほとんどいなくて、実際手元のインド料理本には載っておらず、ネットの大海を彷徨っても転がっていませんでした(ある飲食店で提供されていたようですが)。

…という言い訳を垂れていても事は進みません。ないなら自力で作ればいいのです。鯛めしやパエリアのレシピで金目鯛の取り扱い方を吸収しつつ、それをどうビリヤニに落とし込むか、手元のインド料理本のレシピやビリヤニ太郎さんのブログ(業界では有名)や異常に詳しいWikipediaの項を参考にして練り上げました。といってもグレービーのスパイスにフェヌグリークパウダーを追加したくらいですが。
金目鯛の下処理については、最終的には米と混ぜ混ぜされることになるので、3枚におろしてぶつ切りにすることにしました。幸いエラと内臓が抜かれた状態で売られていたので、「さばけるチャンネル」で3枚おろしの仕方を見たら何とかなりました。
ジタバタした末に2つの懸念は乗り越えられましたが、完成したものを食べてみるとダシ感は不足していました。アラを煮出してダシをとり、それで炊けばよかったのでしょうか。研究不足が露呈してしまいました。
 
 

調理以外で気にすべきこと

いよいよ当日。前日から2日かけて準備し、難敵である金目鯛のビリヤニなども完成しあとは食べるだけです。
しかし、時間が過ぎても友人が現れません。わたしが当日にリマインドしなかったのが一番の原因です。次回は当日の午前中に確認のLINEをいれるべきでしょう。
さて、最後の一人が来るのを待ちながら、出来上がった品々を盛り付けていたのですが、遅れていた友人にはお遣いを頼んでいたのもあり、到着が更に遅れてしまいました。
彼が到着する前に食べ始めたのですが時既に遅し。料理は冷めきっていました。できれば温かいベストの状態で食べて欲しかったのですが(2日間の努力の結晶なので)。サーブするタイミングを見極める必要がある、というのが人に料理を振る舞う時の難しいポイントです。
 

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(見た目はいいけど実は冷めてしまっていた) 
 
 

次回に向けて

怒涛の2日間を経て、次回に活かせそうなポイントをまとめておきます(自分用に)。
  • 未知の食材でも65点レベルまでなら持っていける
  • 買い出し中でもメニューは柔軟に変更すべき
  • 当日の午前中にリマインド
  • カレーリーフを使う
 
カレーリーフ南インド料理には必須なんですが、そこらへんのスパイス屋では手に入らない幻の食材です。何店か探して見つけ出したいとずーーーっと思っています。
 
メニューについては、もっともっと精進して作れるものを増やして、組み合わせの幅を広げていきたい所存です。今挑戦したいのは、ポークビンダルー、ゴアカレー、ポリヤル、サブジ、など。色々作れるようになってスパイスの特性を理解して、ゆくゆくはオリジナルメニューを作れたらなぁ、というのが密かな夢です。